
我が子がかわいそうだから、かわいいからと、
不憫に思い四六時中子供と過ごしている親は、
ひきこもり解決を遅らせることになります。
娘がひきこもり始めて、どのくらいだったか…
学校や友達との連絡が途絶えると、
娘がかかわることが出来るのは家族だけ。
それも、母親のみといういびつな状況。
当時は、妻も仕事をしていたので、
帰宅してから家事をこなして普通なら、
疲れたから少し休もうかな・・・
と思っても、娘から毎晩呼び出される始末。
それも、普通の会話なら苦にもならないけど、
内容は毎晩いっしょ。
「謝れ!謝れ!謝れ!」
「私がこうなったのはお前たちのせいだ!」
「私の青春を返せ!」
そういう会話?というか会話ではない、
一方的な話を数時間毎晩のように聞かされる。
こういうときの精神状態なのか、
毎日同じ話をするらしいのだが、
それが一語一句違わないらしい。
毎日です。
妻は、毎晩眠るのが1時とか2時、
酷いときには朝方まで続いていた。
こうなると、当然寝不足で仕事もままならず、
精神的にも仕事に行く気力がなくなった。
会社にその旨を話して、とりあえず退職した。
妻が会社を辞めてどうなったか?
実は、もっとひどくなった。
つまり、今までは夜だけで済んでいた、
娘の一方的な恫喝ともいえる話。
それが、妻がいることによって、
娘が起きている間は、延々と続くことに。
妻としては、仕事に行くことで、
ある意味「気分転換」にもなっていた。
ところが、ひきこもりの娘の相手を一日中
することになって、以前にもまして妻の
精神状態が崩壊しはじめたのです。
妻が仕事を止め、娘にしてみれば、
妻を四六時中ひとりじめできるわけです。
でも、これはほとんど「奴隷」でした。
「○○を買ってこい!」
なんていうことは日常茶飯事!
妻が仕事を辞めたことで、決して裕福ではない
うちの家計は、火の車状態。
そんなことはお構いなしの娘の要求!
地獄絵図そのものでした。
それでもやっぱり娘がかわいくて、
「何とかしてやりたい!」
という一心だったと思います。
「ねえ、私かわいそう?」
という言葉も毎日数百回言ったそうです。
私たち親は、心から本当に「かわいそう」
だと思っていましたから、いわれるがまま
だったのです。
でも、これも後で分かったことですが、
ひきこもった子供と四六時中いるのは、
ダメなんです。
結局、親自体の精神状態が正常ではなくなって、
生きる気力が出てこなくなる。
息抜きや発散できる場所がないので、
気持ちが滅入って何もする気がなくなる。
そして、妻はもう限界がきてしまい、
娘に対して、本音をぶちまける。
すると、娘は今まで以上に暴れだし、
収拾がつかなくなりました。
このままでは、どちらもつぶれてしまう。
どうしたらいいのか、わからなくなりました。
私たちの決断は、
「これは病気かもしれない」
というものでした。
そこで、心療内科やメンタルクリニックと
言われる場所へ助けを求めていったのです。
[…] ⇒四六時中一緒にいないほうがいい・・・ […]