ひきこもりを長引かせたお話は
私自身が娘のひきこもりを長引かせ
6年4か月もの間ひきこもりから
救い出すことができなかった経験から
特に反省している内容になります。
まず初めにお話したいのは、
ひきこもりに対する認識が
とても甘く曖昧だったことです。
そして対応方法もわからないのに
無意識にやっていた行為や行動が
ひきこもりを長引かせる原因に
なっていました。
つまり、完全な
「勉強不足」
でした。
娘がひきこもり始めた当時は、
ひきこもりを解決するための情報が
本当に少なかった。
またそういう情報に巡り合う為の
方法すらわかりませんでした。
「何とかしなければ…」
という気持ちだけが先走っていた
私たち夫婦の言動には、一貫性が無く
未知への不安でいっぱいでした。
そんな私たちも、6年4か月という
娘のひきこもり経験をすることで
「ひきこもりを長引かせる原因」
を知る事となりました。
以下、
詳細をお話させていただきます。
知っているか知らないかは重要!
私も含めて、ほとんどの親御さんは
ひきこもりという問題に直面したのは
初めてではないでしょうか?
初めての経験というのは、
ひきこもりに限らず、とても不安で
自信がないものです。
前項でもお話しましたが、
経験したことがない事は大人でも
行動に移したり、人に教えたりは
なかなか出来ないものです。
それが我が子の、それもひきこもり
となればうろたえたり焦ったり
するのは仕方がないことです。
これは親だけのことではなくて、
ひきこもっている本人も同じです。
ひきこもっている子供自身
「なぜひきこもっているのか?」
については、やはり初めての経験で
理由がわからず戸惑っています。
そして親よりも不安でいっぱいです。
子供がひきこもったのは、
「自分ではどうしようもなくなって」
生きていくために自分を守るために
仕方なくやった行動です。
経験のなかった子供本人が、
ひきこもりを理解したり説明するのは
無理なのです。
でも親や家族から避難されたり
とやかく言われるので、
「自分は普通ではないんだ…」
「悪いことをしているんだ…」
と思い込んで悩んでいます。
私もそうでしたが、
恐らく多くの親御さんは最初のうち
とても驚いて、うろたえ、焦って
見当違いの言動をしてしまいます。
もっと言えば私の場合などは、
ひきこもりを解決するどころか
まったく逆の対応をしていました。
今となっては後の祭りですが、
ひきこもりに対する知識が無かった。
要は
「知らなかった」
ことがかえって物事を悪い方向へ
向けてしまっていたのです。
今だから言えますが、
ひきこもりの解決には、正しい知識
つまり勉強することが不可欠です。
「知っていると知らなかった」
では、根本的に
「出来る事と出来ない事」
が大きく違います。
ですから親御さんがまず
ひきこもりについての勉強をし、
正しい知識をつけることが必要です。
私の経験からも、ひきこもりについて
しっかり学ぶことをしていたならば、
もっと早い段階でひきこもりを
解決できたと思っています。
ひきこもりを恥ずかしいとか
悪いことと世間体を気にする
我が家にひきこもりがいる。
私もそうでしたが、隣近所に
ひきこもりがいることを知られたくない
という気持ちがありました。
その思いは、ひきこもりが
「恥ずかしいこと」「悪いこと」
そして
「どうしてうちだけがそんなことに…」
といったいわゆる「世間体」を
気にしていたからに他なりません。
こういう親の思いは、
知らず知らずのうちに言動に現れて、
ひきこもっているこどもに対しても
態度や表情に現れます。
ひきこもった子供は
感受性が強いので、そういう親の変化に
鋭く反応します。
そして
「世間に対して恥ずかしい」
「親に迷惑をかけている」
「自分は普通ではない」
といった感情で自分をさらに苦しめます。
自分を深い闇のなかへ追い込みます。
また、
私の家庭で実際にあったのですが
家族(特に私の母親)が世間体を
気にしていました。
前にも言いましたが、
私の母親は元教師ということもあり
世間体には特にうるさいほうでした。
自分の孫がひきこもりになって
なおさらにその傾向が強まりました。
本人のいないところでのヒソヒソ話や
本人が来ると背をむけたり無視したり
急に話をやめたり、様子をうかがう
などの行為をしていました。
わからないと思っていたのでしょうが、
そういう事は雰囲気でわかるものです。
ましてや普通のこどもより鋭敏な
感受性を持っているので本人に
気付かれないはずがありません。
こういった行為がいっそう
「自分はダメなんだ」
という思いを増幅させることになり、
ひきこもりを長引かせた一因にも
なったように思います。
ひきこもる子供は常に
「自分はどう思われているのか?」
についてとても敏感です。
意識はしっかりとしていますが、
自分で自分をコントロールできず
不安定な状態です。
気が狂っているわけではないのですが
家族や親御さんから
「普通ではない、気が狂っている」
という扱いを受ければ子供本人は
自分のことをわかってくれない親に
大きな失望感を抱くでしょう。
そんな状態で
「頑張って良くなろう」
という気持ちが起きるはずもなく
自分の存在意義すら失いかねません。
親御さんや家族から
「ひきこもりは悪いこと」
と決めつけてしまうことは、
子供に悪人のレッテルを張るのと
同じことです。
ひきこもりは悪人なのでしょうか?
私の娘は「いじめ」が原因で
不登校~ひきこもりになりました。
いじめられた子供は、悪人でしょうか?
何度も言いますが、ひきこもりは、
「自分だけの力ではどうしようもなく」
ひきこもることで緊急避難したのです。
自分の命を守りたくて、助けて欲しくて
親であるあなたに頼っているんです。
子供の心の中には、
「親に申し訳ない」
という気持ちがあります。
また、
「元に戻りたい」
という気持ちも持ち合わせています。
世間が何と言おうと、
親であるあなただけは
子供を信じてあげてください。
長くなりましたので続きは
次回以降にお話させていただきます。
最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。
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