
ひきこもりの子を持つ親が我が子に手をかける
というあってはならないことが起きています。
ひきこもりの子を持つ親の精神状態とは!?
前回
数年前に川崎市のひきこもり中年51歳が、
小学生などを包丁で無差別に殺傷した事件
のお話をさせていただきましたが、
今度は、親がひきここりの息子を
殺した事件…
練馬区の元事務次官が起こした
【ひきこもり長男刺殺事件】
本当にやるせない事件でした。
今回も「ひきこもり」という共通した要因が、
引き起こしたと考えられる事件。
ただし、今回の事件は前回の事件とは違い、
今、ひきこもりの子供を抱える親にとっては、
いつでも起こりうるような状況を考えると、
とても現実的な脅威を感じます。
5080問題と言われて久しいですが、
現実にこの事件の家庭のような家族構成は
少なくないと考えます。
元事務次官の親がとった行動は、
とても許されることではないですが、
気持ちがわからないでもないです。
ひきこもった子供を持ったことがあり、
罵倒されたり暴力を振るわれたりした経験が
ある親御さんであれば、言い方は悪いですが、
「いっそ死んでくれたら・・・」
「この子を殺していっしょに死のう…」
そんな風に思うことは、
あるのではないでしょうか?
私の娘の状況が酷い時には、
そう思ったことがあります。
それも1度や2度ではないです。
それくらいひきこもりの子供を持つ親は、
精神的に追い込まれているものです。
今回の事件を起こした親を擁護する訳ではなく、
状況によっては、手を出したくなるような、
切迫した状態もあるということです。
今回は残念ながら、被害者である息子さんは
亡くなってしまいました。
当時、私もワイドショーなどを見て
とても驚いたのを覚えています。
ただ、この事件でも言えるのは、
親子の関係が正常ではなかったことが、
問題を大きくしたといえるでしょう。
また、運悪く自宅が小学校のとなりで、
運動会をしていた児童らの声がうるさい!
ということで、なだめようとして口論になった
という状況を聞くと、親としては先日川崎で
起きた小学生等の殺傷事件が頭をよぎった
のかもしれません。
無関係の小学生に危害を加えるおそれを
感じての親の行動なのかもしれません。
ただ言えるのは、その状況だったとしても、
自分の息子を殺すという最悪の決断は、
間違っているでしょう。
この問題の根は深く、同居した数日だけの
問題ではないことがうかがえます。
息子さんが40歳を超えるまでの、
親子の関係がどうだったのか?
経済的に、親はたぶん富裕層に入る方なので、
ずっとお金を渡していたと考えられます。
まだ事件の全容が解明していないので、
私の意見(予想)はこれくらいにします。
家庭環境やそれぞれの家庭にある問題は、
千差万別ですが、ひきこもりを生む原因は、
親子関係がうまくいっていないことです。
親子関係が正常にならないと、
不登校やひきこもりというのは解決しません。
これは、中高年ひきこもりでも同じです。
また、ひきこもりの子供に対して、
・どんな状態の時にどう答えればいいのか?
・ひきこもりの子供に言ってはいけないこと。
・本人の話を聞き、否定からはいらないこと。
最低限、これくらいは知っておかないと、
イザという時に、とんでもないことになります。
我が家も、知らなかった当時は、
娘が“とんでもない状態”になりました。
最近起きた「ひきこもり」が原因と思われる
様々な事件によって、「ひきこもる」こと自体が
悪いという風潮になっているようです。
こうなると、ひきこもりの当事者はいっそう
外に出にくくなります。
また、ひきこもりの子供の特徴でもある、
「感受性の強さ」からくる
「人の目を気にしすぎる」
という性格に輪をかけることにもなります。
また、そういう目で見られていると感じれば、
「やっぱり私なんか必要とされていない」
「誰も、自分の気持ちをわかってくれない」
という、ひきこもりの子供特有の「思い込み」
が強くなっていきます。
今回川崎市や練馬区で起きた殺傷事件は、
ひきこもりの子を持つ親御さんにとっては、
他人事ではありません。
ひきこもりに対する正しい知識を持った上で、
正しい対応をすれば、こんな悲しい事件は
少なくなるのではないでしょうか?
もう一度言います。
親子関係の修復なしで、
ひきこもりは解決しません。
最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
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