
親というのは子供の為と思って自分の
人生で経験した事を無意識のうちに
正しいと思い込んで押し付けている
ことがあります。
私の母は教師をしていました。
だからなのかはわかりませんが、
私が小さい頃から自分の価値観を
有無を言わさず押し付けました。
もちろんすべてが間違っている
とは言いませんが、自分が正しいと
いう気持ちの強い人でした。
「自分の言う事だけが正しい」
という物言いが多かったので、
父や家族にも煙たがられることが
多かったように思います。
子供心に、どうして自分の主張とか
考えを否定ばかりするのだろう。
そう感じていました。
子供の行動や考え方までも自分の
思い通りにするような母でした。
私は、たまたまそういう決めつけが
大嫌いで、自由奔放な性格だったので
母親の思い通りにはなりませんでした。
逆に
「反面教師」
として母を見ていたくらいなので、
不登校とかひきこもりということに
縁はありませんでした。
母は母の人生があったわけなので
全否定するつもりもありませんが、
自分の人生は自分だけのものという
気持ちがありました。
たぶん、私のように生きていけたら
ひきこもりにはならないでしょう。
さて、親には親の価値観があります。
あなたの価値観はどこで作られたのか?
自分自身の考えを、棚卸しましょう。
あなたの親なのか?
それとも会社なのか?
その両方なのか?
私の価値観をたどってみると、
会社などの社会で作られた要因が
多いことに気づきました。
でも、
その価値観もごく限られた狭い世界での
自分が経験した事だけによるものです。
子供が自分の知らない世界へ進もう
とすると頭から
“違う”とか“危ない”
と言い否定したこともありました。
親が知らない事、未経験の事は
子供に納得のいく説明が出来ないので
否定することで逃げていたのです。
自分が納得した価値観だとしても、
それをそのまま自分の子供に強制的に
押し付けるのは違います。
価値観は人それぞれ違って当たり前です。
また年代や性別、そして時代背景により
変化するものです。
前近代的、時代遅れの価値観を
親だからといって子供に強要するのは
間違っています。
子供の人生は子供のものという認識
子供の将来を決めるのは本人です。
親が子供の人生を決めるというのは
あまりにも横暴ではないでしょうか?
私たち親が子供の人生を歩むことは
できません。
子供の人生は子供だけのものです。
子供がどんな仕事を選びどんな伴侶を
選ぶのかは、本人の自由です。
私たち親が出来ることと言えば、
子供を温かい目で見守り、環境を
整えてあげることです。
ひきこもりという経験さえも
長い目で見れば人生の一部分です。
子供の個性を尊重して、自由で
生きがいのある人生を応援しましょう。
子供の人生と親の人生は違うのです。
親は自分の人生を楽しむ事
悲壮感漂う親を見てあなたのお子さんは
喜ぶでしょうか?
そんな親になりたいと思うでしょうか?
子供は小さい時から、やさしくて
明るくて愛情をくれる親が大好きです。
まるで子供だけが生きがいのような親を
子供はどう思うでしょうか?
悲壮感漂う、苦しく暗い表情の親は、
ひきこもった子供にとって
「罪悪感」
を増長させるだけです。
親が生き生きすることで、子供は
「自分はこのままでいいんだ」
という自己肯定感を持ちます。
ひきこもり本人ばかりに注目するのは、
本人もやりずらいでしょう。
あなたが楽しんでいる様子を見て
本人は
「親を苦しめている」
という罪悪感を手放せるのです。
そしてだんだんと解放された気持ち
になって自由を感じるようになります。
そして初めて親との適切な距離感が
生まれるのです。
あなたは、
子供の為だけに生きているのですか?
親は親で自分らしく
自分の人生を楽しみましょう。
結果それが、ひきこもりから立ち直る
子供の生きる力を引き出すことに
つながります。
もう一度言いますが、
あなた(親)の人生は子供の人生とは
違います。
子供は親の所有物ではありません。
子供とはいえ人格を持った人間です。
子供には自分で選べる子供の人生が
あります。
それを認めることが出来てはじめて
子供の自立が始まります。
一人の人間として認めてあげること。
それが親として子供にしてあげる
唯一の愛だと思います。
最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。
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