合宿型ひきこもり自立支援施設を
娘と共に見学することになった。
娘がどんな反応をするのだろうと
期待と不安の中出かける事に…
自宅から数百キロも離れた所にある
合宿型のひきこもり自立支援施設へ
見学に娘を連れて行きました。
場所は、田舎の山間地というか、
本当に何もない田んぼがあるだけの、
のどかな風景という言葉がピッタリの
静かな農村でした。
そこには、ひきこもりの子供たちが、
約20名ほど共同生活していました。
施設は開設されてから30年以上
だそうで、建物もそれなりに年季が
入っていました。
そのひきこもり自立支援施設は今日まで
数百名のひきこもりを自立させている
らしく全国的にも早い時期から運営
されている業界では有名な施設でした。
最近、
ネットやテレビなどでもいろんな
ひきこもり自立支援施設を目に
するのですが、それらとは一線を画す
ような施設でした。
まず建物は古く、お世辞にも
綺麗とは言えない室内の状況。
寮生活をしている寮生も10代から
30代といろんな年代が共同生活を
していました。
また、
そのうち女性は4人程度でした。
私たち夫婦が、
そのひきこもり自立支援施設を、
見学しようと思ったのには
理由があります。
それは、
今でこそ
「不登校やひきこもり」
というのは、社会的にも認知され、
支援機関も増えていますが今回行った
その施設は、そのずっと以前から
自立支援活動をしていたということ。
そして、
多くのひきこもりを自立させて
社会に送り出してきた実績があること。
また、運営しているオーナー?さん
の考え方や、現在までの経緯に
納得したからでした。
その施設には、以下のような
いろんな決まりがありました。
・携帯やスマホは禁止。
※バイトなど働くようになれば解禁
(自分で払える状態になること)
・食事や掃除は当番制で全員行う。
・朝は6:00起床して散歩が決まり
※しなかったら罰則あり
・寮生は基本毎日農作業を行う
大まかにはこのような決まりです。
簡単に言えば、
朝早く起きて太陽を浴び
日中仕事をして疲れた身体で
熟睡する。
そして、
全員で作った食事を1日3回、
全員で美味しくいただく。
ひきこもりの子供にありがちの
昼夜逆転生活を、根本的に改善する
という生活習慣を身に着ける
というごくあたりまえのことです。
それでも、
親と家庭で生活している間は、
あたりまえのことなのにできません。
親子では、
お互いに甘えや依存する気持ちが
どうしても出てしまうものです。
全くの他人と接することが社会人として
自立するためには、必要と感じました。
私たち夫婦は、
いろんな観点から見学して、
「ここなら、娘の自立にふさわしい」
と感じましたが、
問題は娘の気持ちです。
娘は、
施設を運営しているオーナーさんと、
2人きりでしばらく話をしました。
そして話が終わり、私たちの所へ来て
言いました。
「私、ここの寮に入りたい!」
驚いたのなんの、びっくりです。
ほんの数十分話をした後に
まさかの展開です。
でも、
娘には確かに兆しがありました。
それは、以前もお話ししましたが、
フリースペースに行くのを
やめてからのこと。
「私、太陽の下で散歩したり働いたりしたい」
と言っていたからです。
これ以上ひきこもりを続けて、
フリースペースに居た仲間?
のように10年選手のように
なりたくはなかったのでしょう。
そういう意味では、
フリースペースへ行って、
「このままここにいたらダメだ!」
という気持ちになったことはとても
意味があり、フリースペースを
体験したからこそ次の段階が、
訪れたのは間違いありません。
さて、
ひきこもり自立支援施設へ自らの意思で
行くことになったのは、とても嬉しい
出来事で私たち夫婦もホッとしました。
またその反面娘から
「行かない、行きたくない」
と言われることも覚悟していたのですが
その心配も杞憂に終わりました。
そして
今までの長い年月を娘とともに苦しんだ
悪夢のような日々から、よくここまでに
なったと、感慨に耽る私たちでした。
ところが、そんな気持ちもつかの間で、
施設運営者であるオーナーさんからの
一言で、ホッとする間もなく
現実に引き戻されたのでした。
最後までお読みいただきまして、
ありがとうございました。
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カテゴリ:ひきこもり支援施設・団体 [コメント:0]
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